「ダービージョッキー」感想

ヤングサンデーでちょっと前まで連載していた競馬漫画。今週発売の最終巻(22巻)で遂に完結!
http://www.youngsunday.com/rensai/comics/derby.html

個人的には、今まで読んだ競馬漫画では一番面白く、スポーツ漫画という括りでもかなり上位に来ますね。

レースの駆け引きよりも、競馬というフィルターを通して、人はかくあるべきかを語っている漫画です。というか、レースシーンよりも調教しているシーンの方が多いという、かなり不思議な競馬漫画です。

おそらくは武豊本人(原案)が実際に感じたと思われる、才能のある人間・ない人間はどう生きていくのか?を考えさせられる重いセリフが次々と飛んできて、身につまされます。人によっては説教臭いと思うかもしれませんが。

脇役陣がかなり良いのですが、才能が足りない人間の代表として描かれている財津さんがお気に入りかな。「確かにオレは「たまにしかできない」。超一流はいつでもできるんだがな…」という台詞が哀しくも印象的で…。

最初から読み返してるんですが、一色登希彦氏の絵も連載当初からかなり上達したなぁと。あえて主線を描かず、ラフに線を重ね書きするという、かなり独特の絵ですが、競馬漫画に必要な疾走感が出ていると思います。

キャラクター総登場で、それぞれの思いが交錯するダービーを描ききった入魂の最終巻は圧巻!連載時よりも手が加わってました。

とりあえず、私もゴメンナサイよりありがとうと言える人間になりたいと思いました。