「地味系お勧めマンガ」
さて、最近読んだマンガのお勧めでも書いてみます。今回は地味系でまとめてみました。地味なマンガの方が、逆に読後の印象が強かったりしませんか?私だけかもしれませんが。
「アンダーカレント」豊田徹也
関口かなえは夫婦で風呂屋を営んでいた。だが、ある日いきなり主人が行方不明になってしまう。途方に暮れる中、風呂屋の手伝いに堀という男がやってくる。風呂屋の営業も再開し、それなりに平穏な日常が戻ってきた。だが、ある事件がきっかけでかなえの幼少の記憶が掘り起こされる…。
- 作者: 豊田徹也
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2005/11/22
- メディア: コミック
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アフタヌーン連載中ではピンと来なかったけど、全体を通して読むとコマ一つに意味があることが分かって、深みを感じますね。こういうタイプの人は、連載だと不利だと思いますが。
探偵がかなえに対して聞く「人を分かるってどんなことですか?」という台詞、重いです。探偵とカラオケしているシーンが一番好きだなぁ。あと、余韻の残る最終話の構成は素晴らしいです。探偵やら爺やら、脇役に味があるのも良いですね。
たぶんそのうち映画化されるんだろうと思ってますが。実写化されたら誰が誰をやるのか、とか考えてみたり。
店頭にないなぁと思っていたら、増刷決まったそうでちょっぴり嬉しい。目印は谷口ジローさんの推薦文です。
雁須磨子さんは前から気になっていたのですが、ようやく読みました。
ファミリーレストランの店員を中心に、ちょっぴりエロ、ちょっぴり哀愁、ちょっぴり嬉しい、そんな話が独特の浮遊感のあるタッチで描かれる。自分が読んだ最近の作品の中ではかなりのヒット。
- 作者: 雁須磨子
- 出版社/メーカー: 太田出版
- 発売日: 2005/06/15
- メディア: 単行本
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ファミリーレストランが「どうでもいい空間」ってのは言い得て妙だと思いました。でも、そのどうでも良い空間が心地良い時もあるんですよね〜。一番好きなのは「常連さん」を扱った話。全く見知らぬ人でもなければ、友達でもない、食べ物屋の「常連」ってどういうポジションなんでしょうかね。そんなことを考えました。
「じかんはどんどんすぎてゆきます」も読みましたが、ひとまず「ファミリーレストラン」を推しておきます。
「おかえりピアニカ」衿沢世衣子
結構前に、タケコプターのマンガを読んで、それが良かったのを覚えていたんです(ドラえもんのひみつ道具をモチーフにした漫画を描くという企画)。それが収録されている単行本って事で買ってみました。他6本収録の短編集。
- 作者: 衿沢世衣子
- 出版社/メーカー: イースト・プレス
- 発売日: 2005/11/01
- メディア: コミック
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黒田硫黄と宇仁田ゆみを足したような作風ですが、デビューまもなくでこれだけ書けるのは凄いかも。ちょっとデキはばらつきがある感じですが、これも短編好きにはお勧め。
お気に入りは、よしもとよしとも原作の「ファミリー・アフェア」と、微妙な姉妹の関係を綴った「明日の空に」。姉妹の心理を交互に描いて、うまく着地させているのが良かった。
ふと思ったこと。mixi って凄いよなー。この3人のコミュニティがちゃんとあるし。ということで早速入りました。