「采配のゆくえ クリア後感想」

 年はこのゲームで越しました。「関ヶ原の戦い」を舞台にしたアドベンチャーです。歴史ゲームの老舗・光栄が制作。

采配のゆくえ

采配のゆくえ

 …ここまで似せるのはむしろ潔いと思うくらい、「逆転裁判」シリーズの影響を受けちゃってますね。キャラのデフォルメ具合とか、アニメパターンとかコマンドの出し方とか。あと、小さめの女の子が相方だったりとか。

 主人公は石田三成で、戦略を考えるだけでなく、渋る味方を説得もしつつ絶対不利な状況を逆転していくことになります。「説得」モードはぶっちゃけ逆裁のサイコロックです。

 合戦モードでは光栄のシミュレーションよろしく、味方の部隊に指示を出して、相手を倒していきます。体力などのパラメータはなくて、陣形を有利な形に持っていけば話は進みます。

 合戦の要所要所で、「天眼」と呼ばれる詰め将棋のような勝利を決定づけるモードがあります。これは決まるとなかなか爽快で、このゲーム独自の面白さではないかと。

 キャラクターがおおよそ実在の人物なので、逆転裁判シリーズの「キャラクターが何をしでかすか分からない」という、面白さは取り込めなかった気がします。その反面、クリア後に wiki で史実との違いを楽しんだりはできますけど。

 人物の描写そのものはかなかなかでした。島左近はイメージに近くてハマっていたし、毛利秀元のあの変わりっぷりは良い味出してしました。

 個人的な難点は、難易度がかなり低く抑えられていたので、達成感がほとんど無かったこと。説得の選択肢とか、合戦の指示を間違えることはほとんど無いです。たぶん初心者を意識したと思うんだけど……このゲームに限らず、簡単イコール初心者向けって何か違うんじゃないかなぁと。

 話それましたが、グラフィックや効果音、操作系周りは流石は光栄でソツのない作り。プレイ時間10時間程度ですが、そこそこは楽しめます。

 歴史物好きな人や、逆転裁判テイストのゲームをやりたい人にはオススメ。ただ、やりごたえを考えたらベスト盤を待つのも良いかも。

 このシステムで、オリジナルの世界観&ストーリーのゲーム作ったら大化けするかも。