「ガチ☆ボーイ」

 ついに本格的に来てしまいましたね。花粉が。先週末くらいから相当酷いです。誰か、世のスギを全て燃やしてくれ…。

 今日はかなり前から楽しめにしていた「ガチ☆ボーイ」を鑑賞。

 数年前から贔屓にしている劇団「モダンスイマーズ」の芝居が原作。劇団員の小椋さんも映画初出演。ファンとしてはかなり感慨深いものがありますなぁ。

 映画の方ですが、明日になると全てを忘れてしまう「高次脳機能障害」を煩い、生きる目的を見失ってしまった学生・五十嵐が「学生プロレス」の世界で自分の存在意義を見いだしていく、と言う感じの話。

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 映画「メメント」などでも扱われてますが、「高次脳機能障害」は実際に存在する病気です。ポラロイドに撮る、と言う行為も実際にやるらしいです。

 その心情はなかなか想像できませんけど、劇中では五十嵐の視点から、この病気の大変さが重くなりすぎずにしっかり描かれてます。

 「メメント」は構成で楽しませる映画でしたが、「ガチ☆ボーイ」はこの設定から青春物に仕上げたという点が秀逸。記憶がなくなっても、体が技を覚えているという所が泣けるんです。

 なにか打ち込める、楽しめることがあるからこそ、生きている実感が持てる、と言う点は誰もが共感できるのでは。

 佐藤隆太の表情がいいんだよな〜。特にラストが。こんなに良い役者さんだと思ってなかったのでビックリしました。本人も原作の芝居を観ていたらしく、相当の気合で撮影に臨んで、しかもプロレスシーンは全てガチンコ。ラストの相手はみちのくプロレスの本物レスラーなのに、あそこまで良くやったなと。

 妹役の仲 里依紗ってどこかで聞いたな…と思っていたら、「時をかける少女」の真琴役の子でしたね。

 ギャグがあまりに滑り過ぎなのが玉にキズですが、これは激しくオススメです。

 珍しく興行成績を気にしてますけど、あんまし芳しくないね…。映画自体の評判が良いのが救いかな。