「河童のクゥと夏休み」

 地元のシネコンがメンズデー1000円だったので、前売りを買ってない映画を観よう…ということで「河童のクゥと夏休み」を鑑賞。

http://www.kappa-coo.com/

 「ぴあ」の映画コラム「ヒューゴ&スカンク」が好きなんですけど、そこで絶賛されていたし、世間の評判もかなり良いと言うことで観てきました。監督は「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲」の原恵一。(未見ですが)

 …開始数分後、クゥの父河童がいきなり侍に真っ二つに斬られる!?(館内の子供数名泣く…)。驚愕&唖然。

 ダークなシーンが延々続くのかと思ったけど、始まってみるとそんなことはなかった。良かった。

 河童を拾った家族とその交流が、これでもか!と言うくらい丁寧に描かれているのは凄い。特に、自然と河の表現が素晴らしい。

 中盤までは笑えるシーンが多くて楽しく進んでいくんだけど、終盤は重いながらも見応えある展開。

 日常でも、大勢の人達が携帯カメラをズラッと並べて、自分の野次馬精神を満たすためだけに行動するのを見て、悪寒を感じることってないですか。そういう所が淡々と描写されてたりします…。

 他にも動物虐待とか、説教臭いシーンがない分逆に考えさせられたりとか。

 人間は良くも悪くも変わってしまう生き物なのですね。

 映画として今年の私的ベスト3には入ると思うので、個人的には大プッシュ。アニメを語る人にはマストでしょう。クゥがパッと見であまり可愛くないので、興行的には苦戦しそうだけどね…。






(少しネタバレ)


 結局、テレビの介入が原因でクゥと家族の生活が終わりを告げる訳なんだけど、クゥが助かるのもある意味テレビで放映されていたから、とも言えるわけだし。色々と考えさせられますな。