「立喰師列伝」

 渋谷シネクイントで鑑賞。シネクイントは改装したみたいですが、何も変わってないような…。

 さておき、映画は押井守の最新作です。戦後、歴史の裏舞台で暗躍(?)したという「立喰師」を描いた映画。

http://www.tachiguishi.com/top.html

 立喰師と店主のコミカルなバトル、もしくは頭脳戦(コンゲームみたいなの)を想像していたのだけど、まるで違う映画でしたね。「立喰師」の歴史(都市伝説のノリ)を、ひたすらナレーションで解説するという、何とも他に例えようのない作品になっちゃってました。

 前半から中盤にかけては、ナレーションの難解な日本語が理解できず頭がスパーク寸前。語彙の試験をされているようで何とも…。後半(牛以降)はそこそこ楽しめたんだけどね。

 「プリーズ」と言われたら「サンキュー」と返すのがマック店員の掟なのです(昔バイトしてました)。

 コラージュ+紙芝居風という絵の見せ方自体は面白いんだけど、まるで動かないカットが多々あるので、アニメ作品としては期待しない方が良いかも。

 似非物語としては良く作られているんだけど、表現するメディアを間違っているんじゃないかなと。小説とか漫画で、細かい蘊蓄を自分のペースで理解できれば楽しそうなんだけど。


 それでもまぁ、他の人間ではまず作れない作品だと思うので、一風変わった作品が観たい人は良いかも。色んな人が書いてますが、ある種の覚悟は必要です。