今年のカンヌ国際広告祭

 仕事サボって友人と「カンヌ国際広告祭 入賞作品発表会」に行ってきました。

 6月にフランスのカンヌで「カンヌ国際広告祭」が行われたのですね。何千ものCMが出展され、そこからグランプリが選ばれたりするのです。CM界のワールドカップと呼ばれているとかいないとか。この日は、有楽町の朝日ホールで、入賞作品が上映されたわけです。

 この発表会、三年前から毎年行ってますけど、年々お勉強会っぽい空気が濃くなってきたような。一般の人も券は変えるんですが、来ている人はいわゆる業界の人たちと、学生さんばかりです。私らのように興味本位で来ている人はどれだけいるのか…。

 日本からの出展は「味の素スタジアム」(周りの女性がみんな野太い声になっており、それはサッカー原因だった、という話)と「タワーレコード」(ラブホテルに向かう老夫婦の話)でした。

 今年の小冊子は各CMの粗筋が入ってなかった…。これまでのは入ってたのにね。改悪はしちゃいかんでしょ。

 グランプリはホンダの「GRRR」。ディーゼルエンジンが空を飛ぶ可愛らしいCM。がしかし……、ここ数年のグランプリ作品のようなインパクトはなく、正直何故これが?と言う感じ。

 司会の方の解説で、何となく理由は分かりましたが、それでも個人的には納得いかず。私はフランスのエイズCM(一人の女の子の恋愛遍歴を綴ったアニメーション)に挙手しました。

 お気に入りを挙げると、シンガポールの「PERMANENT MARKER」という商品のCM。

 一人の老婦人のもとにいたずら電話がかかってくる。イタズラ電話をかけたのは、トイレの落書きを見た若者だった。

 その落書きは老婦人が学生のときにトイレに描いた落書きだった、つまり、昔に書いた落書きが消えない => それほどまでに強力なマジックペン! というマジックの宣伝ですね。個人的に、こういうアホらしい一発芸モノが好きなので。

 タイのグリーンティーCMの続編があったのは驚き。去年の一本目ほど面白くはなかったけど。

 字幕が見にくかったり色々言いたいことはありますが、楽しい映像が山ほど見られるし、広告とはなんぞや?と言った話も聞けるので、また来年も行くつもりです。

 それにしても、海外のウィットに富んだ公共CMを見ていると、日本の公共CMはちと恥ずかしすぎだろう。もうちょっと何とかならんのかな。