リアライズ さわりの感想

 「リアライズ」。PS2で「逆転裁判」と同じ日に発売された、ノベル形式のアドベンチャーゲームです。

リアライズ -Panorama Luminary-

リアライズ -Panorama Luminary-

 元は美少女ゲームなんですが、かなり前に体験版遊んで面白かったので、ちょっと期待してました。

 自意識を具体化した物体「エゴ」を扱う能力を持ってしまった若者達の物語。

 この「エゴ」って、ぶっちゃけ言ってジョジョの「スタンド」なんですが、この世界ならではのルール付けもしてあって、なかなか面白いです。

 他人の「エゴ」を取り込むと、他者の意識がノイズになって頭に取り込まれてしまい、自我が崩壊に近づいていく。でも、自分のエゴパワーを上げるには、他者を倒してそのエゴを取り込むしかない…といったジレンマがあったりとか。この辺の焦燥感は巧く描けていると思います。

 独特の乾いた文体と、7〜8人のキャラクターを代わる代わる描く群像劇スタイルは、かなり異彩を放ってますね。まだ序盤〜中盤といったところだけど、今のところなかなか読ませます。まぁ群像劇好きなので、ちょっと点が甘くなってますが。

 キャラクターは主人公・亮の相棒、修二を始めとして、男性キャラの方が魅力的かも。エゴ使いを調べていたオッサンが気になる…。

 選択によってエゴグラム(主人公の心情をグラフみたいに表したもの)の表示が変化するんだけど、今のところ意味がよく分からない。エンディングとかの分岐に影響あるんだろうけど。

 オープニングも切れがあってよいし、音楽も単独で聞きたいくらいのデキなので、完成度は高いかなと。ノベルゲーム好きで、絵に拒否反応が出なければ、お勧めしておきます。といっても、まだエンドを見たわけではないので…後半グタグタにならなければいいけど。