手塚治虫全集

今年中に「手塚治虫全集」を読破したいと思い、レンタルコミックで毎週何か借りてチクチクと読み進めてます。。最近読んだのは以下の二作品。

七色いんこ」1〜7

七色いんこ(7) <完> (手塚治虫漫画全集)

七色いんこ(7) <完> (手塚治虫漫画全集)

どんな人物にも化けられる代役専門の俳優・七色いんこを主軸に、実際の舞台劇をモチーフにしたオムニバスの物語。例えば「三文オペラ」だったら、七色いんこを使って「三文オペラ」をモチーフにした物語が展開されると。

面白い回とイマイチな回との差が激しすぎて、今ひとつ微妙な作品。まぁ実際の舞台劇と、創作の物語を巧く噛み合わせて、最後に良いオチをつける、なんてことが毎回出来るわけ無いか。チャンピオンで週間連載だったみたいだし。

特に「ホンネ」(いんこにしか見えない疑似人格みたいな存在)が出てくる回はもう無茶苦茶。「ホンネ」とドタバタしているだけで終わるだけの回とかあるしね…。

最後は丸一巻使って七色いんこの出生の一つが語られるのだけど、これはなかなか読み応えアリです。ヒロインが鳥を見ると体が小さくなるって言う設定にも一応(?)理由がありました。最終話はちゃんとまとめているので、読後感はヨシ。

「上へ下へのジレッタ」1〜2

上を下へのジレッタ(2)<完> (手塚治虫漫画全集)

上を下へのジレッタ(2)<完> (手塚治虫漫画全集)

最初見た時には、手塚治虫のマンガとは思えなかった。だって「ギャートルズ」みたいな絵柄だし…。話もかなり支離滅裂だし…。とにかく文章では説明しづらいマンガ。

売れない漫画家はビルの工事現場の下に閉じこめられてしまう。その漫画家は、閉鎖空間で暮らす内に、現場のとある場所だと心地よい感覚に包まれて、想像の世界に入り込むことが出来ることに気が付いた。さらに、その想像の世界は、その漫画家を媒介として、とある装置を使うことでどんな人間も想像の世界に入ることが出来るのだ。

この装置「ジレッタ」のトンデモ世界(その漫画家の想像の世界)がインパクト強すぎです。漫画家の彼女(痩せると美人になるという設定)を始めとして、様々な人物を巻き込んで話は転び間まくり、最後は思わずポカーンとなる終わり方。

無茶苦茶ではあるんですが、とにかく想像もつかない物が読みたいという人にはいいかもなぁ。

今読んでるのは
「MW(ムゥ)」
「ネオ・ファウスト
です。全集制覇できるのはいつの事やら。