「高橋留美子展」

 今週はまるごと夏休みです。会社の規模にしては、気前の良い夏期休暇で有り難い話。だって暑くて仕事にならんし…。

 さておき、月曜のことを今頃書きますが、銀座松屋で開催されていた「高橋留美子展」に行ってきました。月曜が最終日、と言うこともあって人人人…。会場もあまり広くないし、スタッフの数も少なくて行列を放置していたりで運営は今イチ。


 メインの連載作品があまりに長寿なので、作品数としては少ないんですが、展示数はかなりのもの。あまり熱烈なファンと言うことではないのですが(なのに何故来たかは後述)、30年近くも書いてるってのは凄いことだよなぁ。

 あと、高橋留美子登場のタイミングで、世のマンガのタッチが変わって来たのは興味深いですね。まぁこの辺は島本和彦の「アオイホノオ」を参照のこと。

 初期の頃は、キャラクターを描くのは既に抜群に巧いんですけど、カラーは正直あまり巧くないなぁと。でも、近年の作品を見ると見違えるようでした。

 個人的に好きなのは「高橋留美子劇場」「1ポンドの福音」とか。あと人魚シリーズとか。

 行列が動かないので、遠目からざっと見る感じで進み、お目当ての「34人の作家が描くラム」のコーナーへ((以下、敬称略で))。

 色々なゲストが「ラムちゃん」を描くという企画。大御所から中堅どころまで作家陣は様々(といってもやはり小学館系が多いけど)。池上遼一とか原哲夫とか入ってるし(笑)

 とか思っていたら池上遼一は抜群に巧かった。カラーの色遣いとか(この方がピンクや黄色系の色を使うのは想像できなかった)、表情とか体のラインとか…。センスのある人は何を描いても凄いのね。

 他の作家さんの作品も、弾けて描いている人達と微妙に遠慮している人達に分かれていて、描いている方の心情が垣間見えて面白かったかも。

 個人的に気に入ったのは以下。

さそうあきら・微妙に年を取って飲んだくれて公園のベンチで寝ているラム。意外と可愛く見えたり。
あずまきよひこ・よつば&ラムのツーショット!(高橋留美子さんの希望だったらしい)
松本大洋・最近の氏の画風に沿ったフルカラー画。力作。
原哲夫・イメージ通り、ぬぅぅん!って感じのラム(笑)

 34人はよくぞ集めたなと。どうせなら荒木飛呂彦とか…それはさすがに無理か〜。

 私でもゲスト展示で入場料くらいは楽しめたので、留美子ファンなら十二分に楽しめたかと思います。もっと広いところでやって欲しかったけど。