「ノーカントリー」

 花粉症の病院に行った後、有楽町で映画観てました。病院は異常に混んでいて、さながら野戦病院のよう…。今がピークらしいからね。私も新たに目薬を貰いました。

 友人と合流してドイツ料理の店でソーセージを貪りながらグタグダと話してました。

 その後劇場へ。今週のみスカラ座(かなり広くて良い映画館)での上映です。

 映画の方は、コーエン兄弟の最新作で、アカデミー賞四冠作。

 たまたまマフィアの金を見つけてしまった男、その金を追うために雇われた殺人鬼、金を見つけた男の危機を知りその行方を追う保安官の三人を巡る物語。


 とにかく殺人鬼・シガーの存在感が異様。途中、ガソリンスタンドのオヤジと全く噛み合わない会話をするんだけど、この1シーンだけでいかにこの男が常識から外れた人間なのかが分かる。この圧倒的不条理な存在感は、確かにオスカー級かな。

 …というかこの武器怖すぎだって。圧縮した空気を飛ばす武器なんですけど、発射する物体が見えない分怖さ倍増。とにもかくにも、人が死にまくるので、その辺ダメな人は注意。

 魅力的な人物があまり出てこない物語なのに、何故か画面には引きつけられてしまうんですよね。独特の静かな間は一見の価値はあるかも。「ファーゴ」に近い雰囲気ですが、あれよりも冷たさの純度が増した感じ。

 かなり解釈不能なラストですけど、彼(保安官)にとって帰る国はないけど、帰る場所はあったって事?う〜ん、ワカラン。この時代(ベトナム戦争)から既に病み始めていた、ということもあるんでしょうか。

 明るくはないけど、こういう映画もたまになら良いと思います。

 トミー・リー・ジョーンズなんですけど、あのジョージアのCMはやり過ぎだと思うよ(面白いけど)。