「秒速5センチメートル」

 渋谷シネマライズで「秒速5センチメートル」を観てきました。

 先週、「善き人のためのソナタ」を観た時に、前売り券をついでに買おうとしたら、舞台挨拶の回がまだ残っていると言うことだったので購入。てことで土曜の初回を観てきました。

 「ほしのこえ」などが代表作のアニメ作家、新海誠監督の新作。

http://www.cwfilms.jp/5cm/index.htm

 何気ない日常を切り取って、一枚一枚積み重ねていく作風はとても好みです。そういう意味では期待通りの作品。3話構成になっていて、栃木、鹿児島、新宿が時の流れと共に描かれます。背景や美術は相変わらず素晴らしい。

 最終話は山崎まさよしの「One more time, One more chance」が流れます。

 この曲と映画といえば、既に「月とキャベツ」という作品がありますけど(これもお勧め)、あれとはまた違った使い方でしたね。映像とのシンクロ具合に思わずグッときました。

 とまぁ好きな作品ではあるんだけど、劇中ずっと続くモノローグには閉口…。あんなに饒舌に語られると、正直白けてしまいますね。画があれだけ良いんだから、幕間の解釈は観ている方に委ねて欲しいなぁと。

 あと、各話の主人公3人のその後が、ラストで巧くまとまらないのも残念かな。

 舞台挨拶は…、うーん、あんまし面白いエピソードはなし。監督の人柄は伝わってきましたけどね。

 ファンなら満足だと思いますが、このままずっと同じような作品を作り続けるのかなぁ。個人的には、脚本は他の人に任せた方が、新境地が拓けるのではないかと。