ヨーロッパ企画「囲むフォーメーションZ」

 下北沢で友人と芝居を観てきました。公演はヨーロッパ企画「囲むフォーメーションZ」。

 先週まで再演していた「サマータイムマシンブルース」は映画化され、なかなか評判の良い劇団と言うことで期待してました。

 「囲」の形で部屋を区切っている、とあるソフト会社のドタバタ騒動を、9つの部屋の視点から描いたお話。最初の部屋で起きていた出来事が、他の部屋の視点から見るとこんな事になっていた…という感じで、台詞や行動がリンクするワケですね。

 一区切りの時間を様々な視点から見せて、色々な出来事がリンクするのは面白いんですけど……結局の所、それだけで終わってしまった気がしました。

 セキュリティ絡みの話なのに、どうにも全編緊張感がないんですよね。最初の段階でスパイが既に進入していて、それを捕まえるために皆がドタバタ動く、という構成ならもっと面白かったのになぁと思いました。

 あと、いちプログラマーとしては
・この人達が何を研究しているのかサッパリ分からない
(これが最後のオチで分かると思ってたのに…)
・無線LANだったらビルの外からでもデータ盗み放題じゃ?
プログラマーが皆饒舌。無口な人が少しでもいれば良かったかも。
・こんな謎の会社にMSが仕事を頼むなんて…
等々、笑いを取るためと分かっていても、どうにも違和感がぬぐえませんでした。

 ついでに私の場合、フロー状態にはなりますけど、ウロついたりはしません(^^;

 まぁそこそこ楽しめたんですが、どうにもガックリ来たのがラスト。オチが今ひとつの上、ラストを映像で済ませてしまうのはどうかと。せっかくの芝居なのに、ラストを演らないなんて…。

 芝居自体の感想はこんな所なんですが、どうにも困ったのが、冷房が当たりすぎて気分が悪くなってしまったこと。私たちの席(H列真ん中辺)が冷房が異様にキツかったので、上映前に受付で聞いたんです。そしたら、膝掛けなどはなく「始まったら少し冷房をゆるめる」ということなので我慢してたんですが…。開演後、しばらくしても全くもって寒いまま。前の女の子達なんか、毛布らしきモノにくるまって観ているし(苦笑)。

 耐えかねて苦情を言って、入り口横の空いている席に移りましたが、お金を取る興行としてこういうのは勘弁して欲しい。そんなこんなで、色んな意味でイマイチでした。