三田村組公演「イヌよさらば」

中野の「ザ・ポケット」で、三田村周三さん主催の芝居を観てきました。

なんでこの公演に行ったのかというと、本と演出がモダンスイマーズの蓬莱竜太だったのでね。

休みに入った直後に、たまたまモダンスイマーズの番外公演を観て感動したので、しばらくは追ってみようと思っていたわけで。がしかし、前売りをチェックし忘れていたので、この日に当日券で滑り込むことに。

中野は三年ぶりくらいかねぇ。地理がよく分からなくなっていた。一度、場所確認のため「ザ・ポケット」に行ってみる。当日券あるかどうか聞こうとしたところ…

背後から、
「役者の知り合い?」
と聞かれたので、
「いえー、違いますけど。当日券買いに来ましたー。」
と何となく答える。

…って、この人三田村周三さんだよ!

なんかしどろもどろした対応をしてしまった気がする。気の利いたことでも言えれば良かったのだが。

んで、昼食で時間つぶして、当日券を買おうとしたところ、キャンセルがでたとのことで、いきなり最前列の席に座れることに。大ラッキーもいいとこだ。

とある小さなヤクザ、親分は寝たきりで、幹部達が親分の家に集まっている。
長年親分に忠実に使えてきた者、組の中で成り上がろうとする者、組に拾われて育てられた血気盛んな者、所帯じみた姐さん、ただの拾われたチンピラ、等々の面々が親分家の居間で織りなす人間ドラマ。

親分は実際に出てこないのがミソ。
前半は軽い笑いが中心。小道具の使い方が絶妙。クイズとかサザエさんとか。
で、とある事件が起きることで皆の関係が崩れ始めたり、それぞれの秘密が明かされたりとか。

終盤、ここぞの場面の台詞が骨太で痺れます。

最後はマジ泣きしてしまったので一人で良かった(汗)
チンピラが実はキーパーソン。構成が巧みだ…。

久々に良い物を観た気分。本家の次回公演は来年らしいので、今度こそは前売りでチェックせねば。